【2019.6.6】 |
今回のルートはAller地方紹介ホームページにあるルートガイドに紹介されている(Las Branas, AS 30)。フェレチョサ(Felechosa)はオビエドの東にあるアストゥリアス州の小さな町。この辺は東西に流れる川を挟んで南北に1000〜2000mの山地が広がり、山の斜面が放牧に利用されている。 地形図はスペイン全土を網羅するGPS連動の便利な無料アプリ、Spain Topo Maps がある(Androidのみ。iPhoneは無し。)。 紙の1:25000地形図はオビエドの書店、Libreria Cervantesで売っていた。州の全てはカバーしていないようだが、今回ルートの参考にいくつか購入した。 |
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朝のバスでオビエドから1時間半ほどかけてフェレチョサへ向かう。片道4.65ユーロを乗車時に支払い。路線バスだが、郊外へ出るまでは主要なバス停にしか止まらない。写真はミエレス(Mieres)のバスターミナル。車内はガラガラ。 |
川沿いの道に入ると、終点のフェレチョサまで各集落のバス停に止まる。川の水はかなり透明。 |
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山肌は林の中に所々草原があり、山頂付近に小屋が建っていたりする。山全体が生活圏といった感じ。 |
フェレチョサのバス停に到着。ほとんど人はいない。Allerと書かれた観光案内所があるが、閉まっている。今日はここから周回ルートを歩く。帰りのバス時刻を確認しておく。 |
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この辺の川沿いにはこんな感じの取水口がたくさんある。野菜を洗ったりするんだろうか。もちろん飲んでもおいしい。 |
今日はこのルートを行く(写真クリックで拡大)。 ここからサン・イシドロ川の本流を離れて山道に入る。 |
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最初は畑の間のような道を進む。陶器のかけらが道に埋めてある。 |
沢に沿って道が続いている。ときどき支流を渡る。 |
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点在する草原に合わせて、石組みの小屋も点在する。中に人はいない。 |
人工物があるのに人がいないのは廃墟だろうか?、と少し心細くなりつつ道にしたがって登り続ける。その理由原因は後で分かった。 |
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どこも草原と林が混在している。うっそうとした森はなく、割とどこからでも見通しがきく。 |
石組みの小屋を通過。外観はそこまで荒れている感じではない。 |
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さらに進むと扉が通せんぼしていた。cierren = closeだから通行禁止なのか? 今回のルート最高点の鞍部まであと少し、あきらめきれなくて中に入った。後で聞いた話では、開けたら閉めてという意味だったらしい。何のための扉かはこのあとすぐに知ることになる。 |
登るほどに木よりも草原の面積が多くなる。なぜか石組みで区画されている。この感じなら鞍部は見晴らしが良さそうだ。 |
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登っていくと意外にも自動車が止まっている。この道をマウンテンバイクが1台ガーっと下っていた。山道に入ってから初めて見た人。 |
さらに進むと家畜の群れが道の反対側からやって来た。デカくて怖かったので、牛に道を譲る。しばらくこっちをじっと眺めた後、のそりのそりと歩いて行った。 |
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あの鞍部がルート最高点だろう。きっと見晴らし良いだろうけど、牛の群れがいるので近づけない。 |
鞍部まで行くのはあきらめてルート沿いを先に進む。こちらを見つけた牛がどういうわけか、何頭かついて来る。怖くなって速足で逃げると、「モーッ」と鳴くのでさらにビビる。 |
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牛から離れてホッと一息。しかし行く手の草原には必ず牛がいる。牛のいる地帯は足早に通り過ぎる。 牛飼いの若い男性が小さい小屋からあいさつしてきた。草原に点在する石小屋は牛飼いのためのものだと分かった。結局今回の里山歩きで出逢ったのは、マウンテンバイクの人と牛飼いの2人だけ。人より牛の方が断然多い。 |
牛を避けつつルートどりをすると、こんな感じのヤブ道を通るハメになる。 |
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見晴らしのよさそうなところは全て牛に占領されている。牛にとっても人間にとっても気持ちの良い場所は同じ。 |
牛の来ない休憩場所を探した結果、こんな殺風景なところで腰をおろすことになる。とほほ。 |
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ここからは下り。涸れ沢をひとつまたいで左手の尾根に行く。地図を見れば大体の位置は分かるが、道がいまひとつ不明瞭。GPSアプリが活躍した。 |
尾根に登ると踏み跡もはっきり分かるようになる。柱状節理のような立派な岩が多い。 |
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尾根を越えて見えた景色は、何となく北海道の大雪山に似てるような気がした。ここも冬は雪が多いらしい。 |
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樹林帯に入るとブナ林。やっぱりどこか似てる。 |
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![]() 道沿いはいろんな花が咲いていた。アストゥリアスも6月が花の季節か。
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さらに下るとクエバス(Cuevas)の集落が見えて来た。ゴールは近い。 |
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カエルか怪獣の頭みたい。せり出した大きな岩がたくさんある。 |
幹線道路も見えて来た。ここの草原は丈の長い草で区画されている。牧草地の管理のためだろうか。 |
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道路との合流地点に水場があり、おばあちゃん3人が楽しそうに雑談していた。ここで泥まみれの靴を洗う。牛の放牧地は結構ぬかるんでいたので、ちょっとゆすいだぐらいではきれいにならなかった。牛フンが付いたままの靴で帰る。 |
クエバスからフェレチョサまでは道路を歩いて40分くらい。ときどき大型トラックが通る程度の田舎道。 |
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フェレチョサに入ると左手に大きな老人ホーム。外の景色を眺めながらのどかに話しているのがガラス越しに見えた。水場のおばあちゃん3人もここから歩いてきたようだ。 |
スタート地点のバス停に到着。牛が怖い以外は平和な一日だった。 次の日のルートも牛だらけだったので、さすがに慣れて普通にやりすごせるようになっていた。 |
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(更新年月日:2021.10.3) |